Life is Like a Boat

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砂糖の世界史

今年の目標で毎月5冊本を読み、1つでもいいのでブログに感想を書くという「決意を新た」にしたのですが、それができず5月のGWになってしまいました\(^o^)/

いわゆる積読本としては10冊近くになっており、この休み期間中に読み進めています。

ところで、経営コンサルタント大前研一によると、

「人間が変わる方法は、時間配分を変える、住む場所を変える、付き合う人を変える」の3つしかない

といいます。さらに、

もっとも意味がないのが『決意を新たにすること』(中神 康議. 経営者・従業員・株主がみなで豊かになる 三位一体の経営 (Japanese Edition) (Kindle Locations 3805-3807). Kindle Edition.)

だそうです\(^o^)/

閑話休題、そんなこんなで手に取ったのが 砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書) です。

砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)

この本の魅力は、砂糖という多くの人が好むモノ(著者は世界中の誰もが普遍的に好きなモノということで「世界商品」と言っています)から近代史を見てみよう、という視点で書かれていることです。

誰もが好きで甘く、そして純白の砂糖。

16世紀から19世紀にかけて各国の政治家や実業家はいかにして砂糖の生産を握り、その流通ルートを押さえるか知恵を絞りました。(p.7)

生産するため植民地でプランテーションを作ります。プランテーションでの作付け、収穫、砂糖への加工、運搬、その他維持管理にには人手が必要です。労働力として何千万もの人々をアフリカから強制的に連れてきました。特に、

カリブ海の島々では先住民に代わり、アフリカから連れてこられた黒人奴隷が人口の多くを占めるようになりました。(p.16)

というのが、本書での展開のはじまりなのですが、砂糖の生産から消費までの過程を追う事で世界各地の相互の繋がりが見えてくることに気付かされます。

この本をAmazonでポチったきっかけは、知り合いの教員から勧められたからです。学校推薦の夏休み読書本というわけではないですが、小学校高学年からでも読みやすいと感じます。最近、小中高のカリキュラムで「持続可能な開発目標」を児童生徒に考えて発表させる取り組みが進んでいますので、その副読本にもなるのではないかと思います。

個人的には、高校の世界史の授業でこれを読んでいたら、世界史に興味持ってもっといい点とれたかもwと思います。

最後に、私が大いに共感した著者がこの本のあとがきで述べている下りを引用します。

歴史を学ぶということは、年代や事件や人命をたくさん覚え込むことではありません。いま私たちが生きているこの世界がどのようにしてこんにちの姿になってきたのかを、身近なところから考えてみることなのです。(p. 208)

砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)

砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)